column
-
KAY楽曲徹底分析 久保田利伸「Missing」今回紹介するのは、久保田利伸さんが1986年にリリースした「Missing」です。この曲が発売された当時、そのかっこよさに衝撃を受けたことを覚えています。バラードなのにすごくグルーヴがあって、カラオケで上手く歌えると絶対にかっこいい。だから、CDを何度も繰り返して聴いて、歌っていました。
この曲で一番注目してほしいポイントは、やはり全体を通してのグルーヴ感。歌詞もメロディも、もちろん素晴らしいのですが、流れるように進むメロディの中にもしっかり裏拍のリズムがあり、聴き手にとって心地の良い仕上がりです。
また、楽曲の構成がとてもオシャレなことも、この曲の特徴として挙げられます。 R&B特有のオンコードや一瞬の転調の雰囲気など、随所にニヤっとさせられる部分が仕込んである。たとえば、Aメロの冒頭の部分はGからG add9 on Bに移行しています。普通ならGからG/Bに行くところを、add9にすることで、心にグっとくる雰囲気を作り上げているのです。こうした細かい仕掛けが曲の細部に散りばめられているから、ピアノで弾いていても、とても気持ちがいいコード進行なんです。
KAY2015.05.13